信頼と信用の違いは4つ|投資の発信者は信頼しても信用はするな
信頼と信用の違いは4つ|投資の発信者は信頼しても信用はするな
「この人が言うなら間違いない」。
投資の情報を、そう思って受け取ったことはありませんか。
結論から言います。
人は信頼していい。
でも、その人が出した数字や情報は信用してはいけません。
僕の話も含めてです。
信頼は人柄に向けるもの。
信用は数字や実績に向けるもの。
この2つを分けておくだけで、お金の情報に振り回されにくくなり、職場のミスも隠れにくくなります。
この記事では、4つの違いと、職場・発信者・自分自身との付き合い方を、会社員時代の体験を交えて書きます。
信頼と信用の違いは4つ|人に向けるか、数字に向けるか
辞書の上では、信頼と信用はよく似た言葉です。
でも、僕の中ではハッキリ別物です。
ひと言でいうと、信頼は「人そのもの」に向けるもの。
その人の意図や誠実さ、人柄に向けます。
信用は「言ったこと」「出した数字」「過去の実績」に向けるものです。
Claudeに調べてもらった整理を表にしました。
(出典:鼻つぶれぱぐ男 音声配信 2026年10月1日回。整理はClaudeに調べてもらった内容)
1つ目の違いは対象です。
信頼は人そのもの、信用は言動や数字や実績に向けます。
2つ目は時間軸です。
信頼は「この人に任せられる」という未来への期待。
信用は「確かだと言える根拠がある」という過去の裏付けです。
3つ目は根拠です。
信頼の根拠は関係性と価値観の一致。
信用の根拠は検証・実績・担保です。
4つ目は性質です。
信頼は条件をあまり問いません。
信用は条件付きで、裏付けが1つ崩れた瞬間にガタガタと失われます。
そして信頼は、金融資産のように毎月コツコツ規則正しく貯まっていくものではありません。
日頃の接し方や一言の積み重ねで何千倍にも増えることがあれば、何千倍にも減ることもあります。
僕はこれを「信頼貯蓄」と呼んでいます。
家族の間でも会社の中でも同じで、人生で金融資産を貯めるより難しいのは、こっちです。
信頼の積み上げと崩れ方については、
信頼は時間をかけて築くもの、失うのは一瞬──音声配信から学ぶ「信頼」と「疑い」の法則
でも書いています。
打率10割の人はいない|完璧な人を信用しすぎない理由
どんなにすごい人でも、全部を完璧にこなせる人はいません。
だから人を信頼しても、その人がやること全部を信用してはいけません。
「この人がやっているなら間違いない」と思ったこと、ありませんか。
ハッキリ言います。
そんな人はいません。
野球で考えると分かりやすいです。
世界中の野球人口の中で、プロになれるのはほんの一握り。
その頂点にいるような選手でも、打率10割の人はいません。
一流と呼ばれる打者でも、打てない打席のほうが多い世界です。
能力が高い人ほど、周りは「あの人なら大丈夫」と思い込みます。
でも、相手を「全部完璧にできる人」だと思った時点で、それは信用しすぎです。
信頼は大事です。
ただし、信用はしすぎない。
この2つはセットです。
信用しすぎるとミスが隠れる|職場で僕が言い続けた言葉
仲間を信頼するのは当たり前です。
でも信用までしすぎると、ミスに気づけなくなり、ミスが隠れる職場になります。
会社員時代、上司の立場にいることが多かった僕は、部下にずっとこう言っていました。「みんなのことはすごく信頼する。でも信用はしません。その代わり、僕もみんなに信頼してもらえるよう努力する。でも、僕のことも信用しないでください」。
(出典:鼻つぶれぱぐ男 音声配信 2026年10月1日回)
特に郵便局の仕事では、この考え方が欠かせませんでした。
お客様のお金を預かる仕事です。
横にいる仲間を信頼しなければ、仕事は任せられません。
ところが信用しすぎると、2つのことが起きます。
1つ目は、相手がミスをしたときに気づけないこと。
「あの人がやったなら大丈夫」と、確認を飛ばしてしまうからです。
2つ目は、ミスが隠れること。
お互いに信頼も信用もしすぎると、仲が良すぎて「やっちゃった」が言えなくなります。
言ったら関係が崩れるんじゃないかと思ってしまう人もいます。
でも、そうじゃない。
隠せば隠すほど、事は大きくなります。
その人が悪いわけじゃありません。
嘘をつく気も悪意もない。
個人の問題じゃなく、構造の話です。
報告・連絡・相談、いわゆる「ほうれんそう」が大事だと言われるのは、まさにこの構造を防ぐためです。
だから上に立つ人は、「わからないことがあったら、すぐ聞いてね」と言える雰囲気を作ってください。
忙しいと「今は無理」と言いたくなります。
でも相手は、忙しそうなあなたを見たうえで来ています。
あなたには「そんなこと?」に見えても、相手にとっては重大な爆弾かもしれません。
厳しいことを言います。
管理職手当をもらっているなら、聞くのも仕事です。
僕はやっていました。
どうしても無理なら、降格を選ぶべきです。
仕事は人生の目的ではなく手段で、合う合わないは誰にでもあります。
3〜4人の小さな局にいたころ、「あなたがいれば大丈夫」とよく言われました。
正直、すごく嫌でした。
うまく回っていたのは、みんながいたからです。
一人に寄りかかる職場は、その人を天狗にします。
怒ると叱るの違いも根っこは同じです。
怒るは自分の感情をぶつけること、叱るは相手の今後を思って伝えること。
ストレスのはけ口だと思われた時点で、信頼貯蓄は一気に減ります。
部下が育たないと嘆く人は、叱っているつもりで怒っていることが多いです。
投資の発信者は信頼しても信用するな|僕の話も含めて
投資や健康の情報をネットで発信している人は、信頼していい。
でも、その人の数字や言葉は信用してはいけません。僕も含めてです。
僕は広告もPRもやりません。これからもやりません。
聞いてくださっている方は、僕の人柄や話し方、長期の資産形成とバイ&ホールドを言い続ける価値観を見て、信頼してくれているはずです。
もし僕が案件やPR、コラボに手を出したら、その時点で信用はガタガタと崩れます。
一方で、僕が過去に言ったことや出した数字は変わります。
考え方がアップデートされ、洗練されていくからです。
たとえば僕自身、以前はトレンドを追いかける売買もいろいろやっていました。
でも白旗を上げてやめて、今はコア投資でポートフォリオを管理し、リバランスしていく形に変わっています。
「前はこう言ってたじゃん」と言われても、変わるものは変わります。
最適解も、人によって全員違います。
変わらないのは根っこです。長期で持つ。バイ&ホールドで寝て待つ。
ここが信頼の部分で、細かい数字が信用の部分です。
では、信用していい根拠は何か。検証できる裏付けがあるものです。
僕が配信でよく紹介する長期保有の過去データは、僕の意見ではなく、いろいろなところが出している過去の記録です。
だから根拠として出せます。それでも、元のデータを自分の目で確かめるところまでやってください。
数字の見方で一番だまされやすいのが「売上」です。
SNSでよく見る「売上1億円達成」「年商◯億」。
売上は、薄利多売でもぐるぐる回せば誰でも上げられます。見るべきは利益です。
たとえば売上1億円でも、経費が9,900万円かかっていれば、利益は100万円しか残りません。
同じ売上1億円で利益が2,000万円、利益率20%なら話はまったく別です。
売上の数字だけを信用すると、ここを見落とします。
(出典:鼻つぶれぱぐ男 音声配信 2026年10月1日回。数字は説明のための例・鼻つぶれぱぐ男の試算)
発信者の数字との付き合い方は3つです。
1つ目、一人の話を鵜呑みにせず、他の人の発信とも照らし合わせて整合性を取る。
2つ目、数字は元の出典までたどる。
3つ目、言っていることが合わないと感じたら離れる。僕の話が合わないと思ったら、僕から離れてください。それが正解です。
発信者との距離の取り方は、
インフルエンサーのおすすめを鵜呑みにしない3つの理由と自衛策
にもまとめています。
自分のことも信用しない|記憶・直感・相場観は裏を取る
信頼と信用を分けるのは、他人に対してだけではありません。
自分自身にも同じことが言えます。
自分の価値観、判断の軸、誠実にやっていく姿勢。ここは信頼していい部分です。
僕で言えば、みなさんに「バイ&ホールド」「株式はオルカン1本でいい」と言い続けていることがそれにあたります。
一方で、自分の過去の記憶、直感、相場観。ここは鵜呑みにしてはいけません。
記憶も直感も、本人が一番疑いにくいものだからです。
「たしかこうだったはず」は、裏を取ってから使う。僕もそうしています。
まとめ|人は信頼、数字は検証。今日から1つだけ
要点は3つです。
①信頼は人柄に、信用は数字や実績に向けるもの。
②完璧な人はいません。だから信頼しても、信用しすぎない。信用しすぎると、ミスに気づけず、ミスも隠れます。
③発信者の数字も、自分の記憶も、裏を取ってから使う。僕の話も例外ではありません。
で、今日から何をするか。
次に見かけたお金の数字を1つだけ、出典までたどってみてください。
それだけで「信頼はしても、信用はしない」が身につきます。
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※ぱぐおはリベシティ応援会員です。資産形成の原点は両学長(リベラルアーツ大学)の考え方から学びました。
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