こんにちは、鼻つぶれぱぐ男です。

このブログでは、金融機関や周りの人が教えてくれない、身近で「へー」と思えるお金の話をお届けしています。

この記事は、私が実際に祖母の相続で実家(不動産)を売却した経験を、準備から売却完了まで1本にまとめた完全ガイドです。これまで「相続による不動産売却シリーズ」として何回かに分けて書いてきた内容を、すべてここに集約しました。

最初に大事なことをお伝えします。これは2023〜2024年当時の私自身の経験にもとづく記録です。相続税・譲渡所得税などの税制は改正されることがあり、適用できる制度や金額は人それぞれの状況によって変わります。具体的な判断は、必ず税理士や国税庁の公式情報で最新を確認してください。この記事は「何を知っておくべきか」の全体像をつかむためのものです。

その前提で、私の経験から「やっておいてよかったこと」「知らないと損すること」を順番にお話しします。

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私の相続の経緯

まず私自身の状況です。両親がすでに亡くなり、最近になって祖母も亡くなりました。母が先に亡くなっているため、私は祖母の遺産を引き継ぐ「代襲相続人」という立場になりました。

祖母には所有していた自宅がありました。そこに住む相続人がいないため、売却することにしました。私自身、不動産の売却はまったくの初めてで、わからないことだらけのスタートでした。

この経験を通じて学んだことを、相続の準備段階から、税金、業者選び、売却の実務まで、順番に整理していきます。

ステップ1:相続が起きる「前」にすべき準備

一番伝えたいのは、相続は発生する前の準備で、その後の大変さが大きく変わるということです。

具体的には、元気なうちに家族で財産の分け方について話し合っておくこと。そして遺言書やエンディングノートを残しておくことです。

「誰に何を残したいのか」が明確になっていないと、相続が起きたあとに家族で揉めたり、手続きが非常に複雑になったりします。私自身、この準備の有無で手続きの負担が大きく変わることを実感しました。

遺言書については、自分で書いて法務局に預けられる「自筆証書遺言書保管制度」を私も実際に利用しました。その体験はこちらに詳しく書いています。

関連記事:自筆証書遺言書保管制度を実際に利用した|手続きの流れと子なし夫婦が遺言書を作るべき理由

関連記事:終活に年齢は関係ない!今から始める”人生の終い支度”

ステップ2:相続に強い税理士を選ぶ

相続は複雑な手続きを伴うため、税理士のサポートがあると安心です。ただし、税理士なら誰でもいいわけではありません。

私が税理士を選ぶときに重視したのは、相続税の申告実績が豊富かどうか、不動産の相続・売却に詳しいか、そして費用や対応が明確かどうかでした。税理士にも得意分野があり、相続を専門的に扱っている人を選ぶことが大切だと感じました。

税務・法務のグレーな部分は素人判断が危険です。少しでも迷ったら、専門家に相談するのが結局は一番の近道です。

ステップ3:相続税を軽減する制度を知っておく

ここからは税金の話です。繰り返しになりますが、以下は当時の制度の概要であり、最新の要件・金額は必ず税理士や国税庁で確認してください。

まず前提として、相続税には基礎控除があります。一定額までは相続税がかからない仕組みで、当時は「3000万円+法定相続人1人あたり600万円」が控除される計算でした。相続財産がこの基礎控除額を超えた分に対して、相続税がかかります。

そのうえで、私のケースで知っておいてよかった制度がいくつかあります。

障害者控除:一定の要件を満たす相続人がいる場合に、相続税が軽減される制度です。

小規模宅地等の特例:相続した宅地が一定の条件を満たすと、相続税の対象となる土地の評価額を大きく減額できる制度です。当時の制度では最大80%の減額が可能とされており、相続税への影響が非常に大きい特例です。ただし適用には細かい条件があり、誰でも使えるわけではありません。

遺産分割と代償金:不動産のように物理的に分けられない財産を相続する場合の方法です。私の場合は、小規模宅地等の特例を活かすことと、その後の売却を見据えて、祖母の家を私が単独で相続しました。その際に他の相続人との公平を保つために使ったのが「代償金」という仕組みです。

これらの制度は、使えるかどうかが個々の状況で大きく変わります。「自分も使えるはず」と思い込まず、税理士に自分のケースを確認してもらうことを強くおすすめします。

ステップ4:売る前の実務(測量と書類の保管)

相続税の段階を越えて、いよいよ不動産の売却に入ります。売る前にやっておくべき実務が2つあります。

測量:私は測量事務所に依頼し、しっかり測量を行いました。測量によって境界線や土地の面積が明確になります。特に、売る土地と残す土地の境界をはっきりさせておくことは重要です。境界が不明確なまま売却に進むと、買い手にとって不安要素になり、トラブルや売却の遅れにつながりかねません。

取得費がわかる書類の保管:これは知らないと大きく損をするポイントです。不動産を売却して利益(譲渡益)が出ると、その利益に対して譲渡所得税がかかります。このとき、購入時の金額(取得費)を証明できれば、その分を差し引いて税金の対象を小さくできます。

問題は、購入時の売買契約書や領収書がない場合です。取得費を証明できないと、税務上は「売却額の5%」しか取得費として認められない、という扱いになります。たとえば売却額が大きいほど、この差は重くのしかかります。だからこそ、売買契約書や領収書は必ず保管しておくことが大切です。

ステップ5:譲渡所得税の基本を理解する

譲渡所得税の計算の考え方も、ざっくり知っておくと安心です。当時の基本的な計算式は次のとおりでした。

譲渡所得 = 譲渡価額(売却価額) - 取得費 - 譲渡費用

取得費は、土地は購入額、建物は購入額から減価償却分を差し引いた額。譲渡費用は、仲介手数料や印紙税など売却にかかった費用です。この譲渡所得がプラスになれば税金がかかり、マイナスなら基本的にかかりません。

ここで注意したいのは、「自宅なんて売らない」と思っている人ほど、いざ相続などで売却することになったときに、この譲渡所得税の存在を知らずに驚くケースがあることです。場合によっては税額が大きくなることもあります。

なお、税額や使える特例は制度改正や個々の状況で変わります。実際の計算と申告は、必ず税理士に相談してください。

ステップ6:不動産業者の選び方

売却を任せる不動産業者の選び方も、結果を左右します。私の体験から言えるのは、複数の業者に依頼することの大切さです。

理由の一つが「相見積もり」です。1社だけだと、提示された査定価格が高いのか安いのか判断できません。複数社に査定を依頼することで、適正な価格感がつかめます。

もう一つ知っておきたいのが「両手取り」という構造です。これは1つの不動産取引で、業者が売り手と買い手の両方から仲介手数料を得る形を指します。業者側にこうした事情があることを理解したうえで、複数社を比較しながら、自分の売却を本気で動かしてくれる業者を選ぶことが大切です。

ここでも「価格」と「価値」は必ずしも一致しません。手数料の安さだけでなく、対応の誠実さや売却力も含めて総合的に判断するのがよいと感じました。

ステップ7:価格設定と「売り急がない」こと

最後に、売却価格の設定です。

相続した不動産の売却で大事なのは、売り急がないことです。早く現金化したい気持ちはわかりますが、焦って相場より安い価格で手放すと、大きな金額の差になって返ってきます。

複数社の査定をもとに適正な価格を設定し、ある程度の期間、腰を据えて買い手を待つ。この姿勢が、結果的に納得のいく売却につながりました。

まとめ:相続した実家の売却で大事なこと

最後に、この記事の要点をまとめます。

①相続は「起きる前」の準備(家族の話し合い・遺言書・エンディングノート)で、その後の負担が大きく変わる
②相続に強い税理士を選ぶ
③相続税の制度(基礎控除・障害者控除・小規模宅地等の特例・代償金)を知っておく。ただし使えるかは状況次第、必ず専門家に確認
④売る前に測量し、取得費がわかる書類を必ず保管する(無いと売却額の5%しか認められない)
⑤譲渡所得税の基本を理解しておく
⑥不動産業者は複数社に依頼し、相見積もりを取る
⑦価格は適正に設定し、売り急がない

不動産の相続・売却は、人生で何度も経験することではありません。だからこそ、知らないと損をすることが多い分野です。この記事が、いざという時の全体像をつかむ助けになればうれしいです。

繰り返しになりますが、税制や手続きは改正されますし、適用できる制度は一人ひとり違います。実際の判断は、必ず税理士や専門家に相談してください。

相続やお金の備えは、終活全体の一部でもあります。あわせてこちらもどうぞ。

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♪一歩♪一歩♪コツコツが大事♪

それではまた♪

ABOUT ME
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はじめまして、鼻つぶれぱぐ男です。 「一人でも多くの人がお金に困らない人生を送れるように」をコンセプトに、新NISA・インデックス投資・固定費削減・保険の見直しなど、シンプルで再現性の高いお金の話を発信しています。 40歳でアーリーリタイアを達成。難しい金融知識ではなく、普通の人が実践できる方法にこだわってお伝えしています。ブログ・YouTube・音声配信・noteでも情報発信中です。ぜひあわせてご覧ください!
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