高額投資セミナーがなくならない3つの理由|近づかないのが正解
高額投資セミナーがなくならない3つの理由|近づかないのが正解
「早く増やしたいなら、このセミナーで成功者に会えます」。
そんな案内を見て、少し心が動いたことはありませんか。
結論から言います。
高額投資セミナーはなくなりません。
理由は3つ。
①主催者はビジネスとしてやっている
②投資の利回りには限界がある
③早くお金持ちになりたい人が絶えない
この3つが揃っている限り、この先もずっと残ります。
だから正解は「近づかない」。
これだけです。
金融機関に18年いて、うち15年は保険を売っていた私が、売る側の構造から見た話をします。
読み終わる頃には、なぜあの手のセミナーが堂々と存在し続けるのかが腹落ちして、迷わず素通りできるようになります。
高額投資セミナーは「投資」ではなく「ビジネス」です
まず一番大事な前提です。
高額投資セミナーの主催者は、皆さんを幸せにしているのではありません。
主催者側が幸せになっているだけです。
「皆さんを幸せにしたい」と言うかもしれませんが、それは大きな勘違いだと思います。
誤解しないでほしいのですが、高いお金を払うこと自体を否定しているわけではありません。
大衆食堂と高級料理店で同じ肉を出しても、接客・空間・従業員の給料まで含めて値段は変わる。
それを「特別感」として買っているなら妥当です。
飛行機のファーストクラスも同じで、高い運賃を払う人がいるからエコノミーの運賃が抑えられている面がある。
私も新婚旅行のハワイはビジネスクラスにしました。
5〜6時間の移動を快適に過ごす、一生の思い出にする。
そこにお金をかけるのは、私の感覚では正しい使い方です。
ただし、投資の世界は逆です。
手数料(高いお金)を払えば払うほど、手元に残るリターンは減る。
ほとんどのアクティブファンドが市場平均に勝てないのは、運用が下手というより手数料負けしている場合が多いからです。
高額セミナーも同じで、投資の「後」にお金をかける必要はありません。
お金をかけていい世界と、かけてはいけない世界。
ここを混ぜると、財布に手を突っ込まれます。
理由①:主催者はビジネスとしてやっている
高額投資セミナーを主催している時点で、それはビジネスです。
そしてビジネスとして、実によくできています。
仮に100人が入会したとします。
コースはランク分けされていて、シルバー・ゴールド・プレミアムと価格も違う。
この100人のうち、1人でも2人でも相場に乗ってうまくいけば、それで十分なんです。「この方は1年で資産が2倍になりました」
「セミリタイアを達成しました」。
嘘ではありません。
事実です。
でもそれはセミナーの実力ではなく、その時の相場にたまたま乗れたというだけの話です。
その成功例を見た残りの人のうち、全員でなくていい。
10人でも20人でも「そうか」と思ってコースのランクを上げてくれれば、入ってくるお金は増えます。
さらにその10人が仲間を呼ぶ。
もともと資産や収入があるのに投資がうまくいかない人ほど、周りにも同じ層(収入が高く、資産を持っている)の人がいる可能性が高い。
横のつながりで芋づる式に集まる構造です。
そして、うまくいかなかった人の情報は表に出ません。
自分たちの悪い情報を主催者が公表するわけがない。
「うちは苦情を一度も受けたことがない」と言われたら、むしろ疑ったほうがいい。
真面目に仕事をしていてもクレームは来ます。
ゼロのはずがない。
私が保険を売っていた時と同じ構造です。
ある商品を「良くない」と言う人がいて、それを売っている担当者に「これって良くないんですか」と聞いても、「良くない」とは絶対に言わない。
個人の悪意じゃない、構造の話です。
売っている側に判断を委ねた時点で、答えは決まっています。
理由②:投資の利回りには限界がある
ここが核心です。
なぜ主催者は投資ではなくセミナーで稼ぐのか。
投資だけで稼ぐには限界があるからです。
パッシブ投資の世界は、年平均6〜7%程度です。
1億円を持っていても、年間で600〜700万円。
アクティブ運用や個別株で市場平均に年1〜2%上乗せして勝ち続けられる人がいたら、本当に上手だと思います。
それくらいの世界です。
私自身、トレンドを追いかける短期売買を散々やりましたが、投資が上手いとは言えません。
一般の多くの人は、私も含めて勝てません。
では、同じ情報を「1人10万円」で100人に売ったらどうなるか。
1,000万円です。
1億円を1年運用するより多い。
同じ情報を1人に届けるのと100人に届けるのとで、どちらが儲かるかは明らかでしょう。だから投資の限界にぶつかった人は、セミナー販売に流れる。
ビジネスとして成り立つから、なくならないんです。
もう一つ知っておいてほしい数字があります。
バンガード社は「Advisor’s Alpha」というレポートで、アドバイザーが顧客の資産に付加できる価値を年約3%と試算しています。
その最大の中身は、銘柄選びでも売買タイミングでもなく「感情に流されて売らせないこと」で、これだけで約1.5%とされています(出典:Vanguard「Advisor’s Alpha」。数値は同レポート公表時点の試算)。
ある程度資産を築いてきた人は、もともと貯める癖がある人です。
足りないのは商品知識ではなく、相場が動いた時に感情で動かないことだけ。
「ここは現金を厚めに」「ここはバイ&ホールドで」と言うだけで、その人の資産効率は上がります。
つまり一番価値のある助言は「ここで売れ・買え」ではなく「ここで売るな」「ガチャガチャするな」です。
裏を返せば、この数字を持ち出して「1億円お持ちなら年300万円いただきます」と冗談めかして言うセミナーもあり得る。
そこは鵜呑みにしないでください。
売らせないだけの助言に、年10万円・20万円・30万円を払う必要はありません。
理由③:早くお金持ちになりたい人がいる限りなくならない
最後の理由は、私たちの側にあります。
少しでも早く、少しでも楽して今の生活を抜けたい。
この欲望が尽きない限り、高額セミナーも詐欺もなくなりません。
これは他人事ではなく、私もそうです。
楽して抜けたい。
誰だってそうでしょう。
セミリタイアしたからといって、全部がうまく回っているわけではない。
「しまったな」と思うこともあります。
ただ、それをあまり感じたくないから、今の生活を自分で選んでいるだけです。
よく言われることですが、お金持ちや稼げる人の周りには一流の詐欺師がつきます。
詐欺師かどうか分からないような人がつく。
つまり、詐欺のプロです。
1億円持とうが3億円持とうが、不安は消えません。
「これだけ持てば不安が消える」という金額はないんです。
だから不安を煽られると、資産のある人ほど群がってしまう。
そしてセミナーの次は「お金を使うには健康が要る」とサプリメント、その次は「元手ができたから一緒にビジネスを」と流れていく。
合法すれすれの話に行き着いたら、目も当てられないくらい資産が減ります。
消費者センターなどの相談窓口には、この手の相談が相当数寄せられているはずです。
ただ、それも氷山の一角。
主催者が自分たちに不利な情報を公表することはないからです。
無料セミナーも同じです。
世の中に無料はありません。
入り口が無料なだけで、出口で取られる。
入ってから年10万円、20万円、30万円と続く仕組みなら、その時点で私は馬鹿馬鹿しいと思います。
ここは覚えておいてください。
まとめ:近づかない。投資は「率」より「量」
要点を3つに戻します。
①主催者はビジネスとしてやっている
②投資の利回りには限界があるから、情報販売のほうが儲かる
③早くお金持ちになりたい人は絶えない
この3つが揃う限り、高額投資セミナーはなくなりません。
だから、近づかない。
個別のどこかを批判するつもりはありませんが、世の中の大半の高額な投資セミナーは、基本的に要らないと思っています。
では、代わりに何をするか。
オルカンやS&P500のようなパッシブ投資で市場平均に乗る。
そして頭と時間を使う先は、利回りではなく資金量です。
同じ5%でも、100万円なら5万円、1億円なら500万円。
投資は率ではなく量で決まります。
給料を上げる、副業をする、固定費を削る。
投資に回す資金をどう増やすかに気持ちを振り分けたほうが、はるかに効率がいい。
投資はパッシブ、ビジネスはアクティブ、ギャンブルはネガティブ。
これが根っこです。
今日の一歩はひとつだけ。
「無料相談」「限定セミナー」の案内が届いたら、返信せずに削除する。
これだけです。
羊の皮を被った狼は、世の中にたくさんいます。どうぞお気をつけて。
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※ぱぐおはリベシティ応援会員です。資産形成の原点は両学長(リベラルアーツ大学)の考え方から学びました。
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