長期投資はチキンでいい|1つ認めれば相場にビビっても売らずに済む
長期投資はチキンでいい|1つ認めれば相場にビビっても売らずに済む
株価が下がるたびに証券アプリを開いて、胃がキュッとなる自分を「投資に向いていない」と責めていませんか。
結論から言います。
長期投資は、チキン(ビビり)のままでいいです。
ブルかベアかを当てる相場観も、鋼のメンタルもいりません。
必要なのは、怖くなったときに「自分には相場は予測できない」と認めること。
この1つだけです。
認めたら、売らずにパッシブ(インデックス投資)に任せればいい。
40歳でセミリタイアして、毎日お金の話を配信している僕自身も、正直チキンです。
この記事では、ブルとベアの本当の意味から、チキンのまま長期投資を続ける考え方までをお話しします。
読み終わるころには、相場の上げ下げで自分を責める必要がなくなります。
ブルとベアの意味|どちらも相場を当てにいく人の言葉です
ブル(bull)は牛、ベア(bear)は熊です。
牛は角を下から上へ突き上げます。
だからブルは上げ相場。
熊は手を上から下へ振り下ろします。
だからベアは下げ相場。
覚え方はこれで十分です。
レバレッジ型の商品には「ブル2倍」「ベア2倍」という名前のものがあります。
上がると思えばブル、下がると思えばベア。
どちらも、ここから相場がどっちへ行くかを予想する人のための商品です。
つまりブルとベアは、短期の方向を当てにいく人の言葉です。
ガチャガチャ売買する人、デイトレをする人の言葉に近い。
毎月淡々と積立をしている人には、ここからブルになろうがベアになろうが関係ありません。
僕はいつも「上がってもラッキー、下がってもラッキー」と言っています。
上がれば資産が増えてラッキー、下がれば同じ積立額で多く買えてラッキー、という意味です。
ただ、このポジティブな言葉が響かない人もいます。
「そうは言っても、怖いものは怖い」という人です。
だから今日は逆に、チキンというネガティブな言葉で同じことを伝えます。
最近の下げはノイズ|3ヶ月・6ヶ月で見れば慌てる話ではない
この配信を収録した2026年9月中旬、相場はちょっとガタガタしていました。
為替ヘッジなしで取引高も多い国内ETF「iシェアーズ S&P500(1655)」のチャートを見ると、9月に入ってから落ちて、50日移動平均線を下回っていました。
ただ、株価はまだ200日移動平均線の上にありました。
この程度の下げは、1年の間に何回もあります。
オルカンも自分の証券口座で確認しました。
3ヶ月前、6ヶ月前と比べても、そんなに下がっていません。
具体的な数字はあえて書きません。
数字を出すと、みんなそれに引っ張られてしまうからです。
(出典:鼻つぶれぱぐ男 音声配信「ブルもベアもいらない!長期投資はチキンでいい!」2026年9月収録回)
相場を動かす材料はいくらでもあります。
FRBの利下げ、日銀の利上げ、インフレかデフレか、戦争。
どれも短期的には相場を揺らしますが、10年、20年かけて資産をつくるお金にとっては、気にしても仕方がないノイズです。
思い出してほしいのが、2025年4月のトランプ関税ショックです。
ガーッと下がって、そこからまたガーッと戻りました。
「こんなに回復するものなのか」と驚いた人も多いはずです。
ただし「だから今回も戻る」と言うつもりはありません。
先のことは、正直わかりません。
僕は1年以上前から「だらだら下がる相場も、バコンと下がる相場も、そのうち来るかもしれない」と言い続けています。
わからないからこそ、当てにいかない。
これが今日の話の土台です。
鋼のメンタルが要るのは、相場を予想する人だけです
「ここが底だ」「ここが買い場だ」と予想して、現金ポジションを厚くしておき、俺ならできると飛び込む。
自分の感情をデータに照らし合わせて踏み出すわけですから、これは勇気が要る話です。
AIだ、半導体だと、みんながワーッと乗っているトレンドにサッと乗っていく。
これもチキンにはできません。
投資は一人でやるものなので、流れに飛び込むのにも勇気が要ります。
そして、予想して動く人ほど、外れたときに耐える鋼のメンタルが必要です。
ここで行く、ここでもっと入れる。
その判断を何度も繰り返すからです。
偉そうに言っていますが、僕自身にもそういうところがあります。
面白そうだと思ったら、未公開株を少し買ったり、NFTを買ったり、すっと手を出してしまう。
振り返ると、もう一歩だけ踏みとどまって自分の行動を考えるべき場面もありました。
だからこそ言えます。
長期投資のお金に、この勇気も相場観もいりません。
ビビっていい。足すのは「予測できない」の一言だけ
相場との付き合い方は、大きく2つに分かれます。
1つ目は、見ない・気にしない人。
ビジネスにめちゃくちゃアクティブで、相場を見ている暇なんかない。
プライベートも充実している。
こういう人は、そのまま見なくていいです。
2つ目は、仕事もプライベートも普通で、つい証券アプリを開いてしまう人。
開くと見ちゃう。
見ると怖くなる。
こういう人は、チキンでいいです。
「うわー怖い、資産がめっちゃ減ってる」とビビっていい。
ただし、そこに1つだけ足してほしいことがあります。
「こんな相場、自分には予測できない。ついていけない」と認めることです。
そこで売って退場するのではなく、「だから、世界のこれから成長していく企業にそのまま置いておこう」と考える。
「パッシブさん、やっといてください」くらいの気持ちでいいんです。
ちなみに、米国の運用会社バンガードは、ファイナンシャルアドバイザーが顧客にもたらす価値を、純リターンで年約3%と試算しています。
その中で最も大きいのが、相場が荒れたときに「売っちゃダメですよ」と顧客を落ち着かせる行動面のコーチングで、年約1.5%です。
(出典:Vanguard「Putting a value on your value: Quantifying Vanguard Advisor’s Alpha」Kinniry ほか・2014年3月。米国のアドバイザー向け研究の試算値で、効果は人や時期で大きく変わります)
プロにお金を払ってでも欲しいものの中心は、「売らないこと」なんです。
僕はこの1.5%の存在でありたいと思って、何回も何回も「売っちゃダメだよ」と言い続けています。
新NISAを使って、オルカンやS&P500のような低コストのインデックスファンドを積み立てているなら、この程度の上げ下げで売るのはもったいない。
逆に、ここで耐えられずに焦って売買してしまうなら、短期の売買は向いていません。
一方で、「見ない、見ない、気にしない」と意固地になるのも、しんどいものです。
それで平気な人はそれでいい。
でも、怖いのに平気なふりをする必要はありません。
鋼のメンタルになろうとするほうが、かえって不自然です。
暴落が来たときに自分に投げる問いは、
大暴落で狼狽売りしない3つの問い|長期インデックス投資の心構え
にまとめています。
大前提はリスク許容度|半分になっても放っておける額か
ここまでの話には、大前提があります。
自分のリスク許容度の範囲内で投資している、ということです。
許容度を超えて投資にバンバンお金を回していたら、本当に暴落が来たときに耐えきれません。
チキンのままでいられるのは、「ここから半分になっても、将来増えていくからいいじゃん」と思える額だけを入れているからです。
投資は、企業の未来の成長にお金をかけることです。
未来は誰にも予測できません。
だから、かけても生活が揺らがない額の範囲でかける。
ギャンブルとはそこが違います。
危ないのは、こんなケースです。
毎月の積立額をものすごく大きくして、生活費の貯金が全然たまっていない。
仕事を早く辞めたいから、とにかく株に突っ込んでいる。
株式投資なら増えるだろうと思っている。
これはチキンでも、ブルでもベアでもありません。
何も考えていないのと同じです。
この状態で相場が荒れたら、ビビるどころか、本当に退場させられます。
今の積立額が、資産が半分になっても続けられる額なのか。
一度、数字で確かめておくと安心です。
に毎月の積立額と年数を入れると、将来の姿をざっくりつかめます。
まとめ|リタイアは目的じゃない。チキンのまま経済的自立へ
最後に、僕の立場から1つだけ。
僕はセミリタイアしていますが、セミリタイアはみなさんにはおすすめしません。
毎月の定期的な収入がなくなるので、精神的に結構きます。
40歳でそれを手放した僕は、たぶん変わり者です。
リタイアは目的ではありません。
目的は経済的自立です。
もっと言うと、今の生活も将来の生活も、お金も心も豊かでいられることが一番です。
リタイアより経済的自立を目指す理由は、
FIRE失敗の原因は1つだけ。リタイアより経済的自立という結論
で詳しく書いています。
投資はパッシブ、ビジネスはアクティブ、ギャンブルや借金はネガティブ。
長期投資はパッシブに任せて、頭と時間は仕事や暮らしに使う。
この考え方は、僕の学びの原点である両学長(リベラルアーツ大学)の教えそのものです。
今日の要点をまとめます。
・ブルとベアは、短期の方向を当てにいく人の言葉です
・鋼のメンタルが要るのは、相場を予想して動く人だけです
・長期投資はチキンのままでいい。足すのは「自分には予測できない」の一言だけです
・大前提は、半分になっても放っておける額で投資していることです
今日からやることは1つだけです。
相場が怖くなったら、売却ボタンを押す前に「自分には予測できない。パッシブさん、やっといてください」とつぶやいて、アプリを閉じてください。
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増やす力
※ぱぐおはリベシティ応援会員です。資産形成の原点は両学長(リベラルアーツ大学)の考え方から学びました。
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