NISA貧乏はどうでもいい|積立の基準は半値と15年の2つだけ
NISA貧乏はどうでもいい|積立の基準は半値と15年の2つだけ
NISA貧乏という言葉はどうでもいい
「NISA貧乏」という言葉を見て、自分の積立は多すぎるのかなと不安になっていませんか。
結論から言います。
NISA貧乏というフレーズは、どうでもいい。
気にする必要はありません。
先日、テレビでNISA貧乏の特集をやっていました。
調べてみると、NISA貧乏とは、特に20代・30代の若い人たちが日々の生活費を極限まで切り詰め、浮いたお金をNISA投資に回すことを指すそうです。
番組では、恋人と別れてしまったという投資家の方も紹介されていました。
でも、はっきり言います。
他人の貯蓄額も、他人の積立額も、あなたの人生には関係ありません。
大事なのは、あなたの積立額が「短期で半値になっても耐えられて、15年以上持ち続けられる金額」かどうか。
この2つだけです。
私は金融機関で18年働いたあと、40歳でセミリタイアして、夫婦でのんびり暮らして丸4年になります。
今日はその立場から、NISA貧乏という言葉に引っ張られなくていい理由を、順番にお話しします。
率と額は別物|貯蓄率マウントが無意味な理由
まず押さえてほしいのが、貯蓄の「率」と「額」は別物だということです。
たとえば月収100万円の人が1割を貯蓄すると、毎月10万円を積み立てられます。
一方、月収30万円の人が同じ1割なら3万円です。
逆に月収30万円の人が10万円を積み立てようとすると、貯蓄率は33%まで跳ね上がります。
同じ10万円でも、片方は余裕の1割、もう片方は生活を相当切り詰めた3割超。
数字の見え方がまるで違うんです。
だから、友達同士で「毎月いくら積み立ててる?」と比べることに、意味はありません。
生活環境も、将来の設計も、収入も違うんですから。
「お前が3万円なら俺も3万円」なんて決め方は、やめたほうがいい。
さらに言えば、貯蓄率が高い人が全員苦しいわけでもありません。
たとえば副業がうまくいって月収が70万円に増えた人が、増えた分をそのまま投資に回せば、貯蓄率は70%になります。
でも生活水準は元のまま。
これをNISA貧乏と呼ぶのは、明らかに変ですよね。
率だけ見て貧乏かどうかは判断できないんです。
メディアがNISA貧乏を騒ぐ本当の理由
では、なぜメディアはNISA貧乏という言葉を繰り返し取り上げるのか。
答えはシンプルで、そのほうが読まれるからです。
メディアは視聴者のためではなく、たくさん見られること、たくさん買われることを主体に情報を出しています。
有名人が「FXで1億円損した」と顔出しで語る動画も同じ構造です。
あれを見て怖いと感じる方もいると思いますが、あの方たちは自分自身が広告塔として稼ぐビジネスをしています。
損失の金額だけを切り取って、自分の投資判断に重ねる必要はありません。
金額の大きさに惑わされないでください。
日経平均やS&P500の「下落幅が史上何番目」という報道も似ています。
株価が右肩上がりで高値圏にあれば、下落率が小さくても金額ベースの下落幅は大きくなります。
パーセントで見れば普通の調整でも、金額で見出しを打てば大きなニュースに見える。NISA貧乏も、この手のネガティブなフレーズの一つにすぎません。
こうした言葉に引っ張られすぎると、生活も資産形成も何も良くなりません。
これからも「NISAやらなかった貧乏」のような新しいフレーズは、次々に出てくると思いますよ。
もう一つ、厳しい話をします。
仮にあなたが将来お金に困ったとして、あなたの貯蓄額にあれこれ言ってきた人たちは、助けてくれるでしょうか。
おそらく助けてくれません。
逆もそうです。
だったら、お金の面では自分でどうにかするしかない。
人と人とのつながりはもちろん大事ですが、お金の設計は他人の目ではなく、自分の人生を基準に決めるべきなんです。
隣の芝生が青く見えても、その芝生はあなたの生活を守ってくれません。
積立額の基準は2つだけ|半値と15年
とはいえ、生活を極限まで切り詰めて、不安のまま積立を続けている方がいるのも事実です。
そこで、積立額を決める基準を2つだけお伝えします。
1つ目は、短期で半値になっても耐えられる金額かどうか
株式は、オルカンやS&P500のようなパッシブ運用のインデックスファンドでも、株価だけで30%程度の下落は歴史的に普通に起きてきました。
さらに私たちは日本円で暮らしているので、為替の影響も受けます。
もし円高と株安が同時に来れば、ダブルパンチで評価額が短期的に大きく沈む場面もあり得ます。
だから私は、株価と為替込みで50%程度調整しても生活が揺らがない金額で入れてほしいと考えています。
2つ目は、15年以上持ち続けるつもりのお金かどうか
全世界株式の積立投資は、長く持つほど成果が安定しやすくなる一方、短期では大きく上下します。
毎月コツコツ積み立てている人にとって、株安と円高はむしろ安く買えるタイミングです。ただしそれは、15年以上の長期資産形成のためのお金として入れている人だけが言えることです。
ちなみに、なぜ15年なのか。
全世界株式やS&P500のような幅広い株価指数は、過去のデータでは保有期間が15年を超えると、どの時点で始めてもリターンがプラス圏に収まりやすかったという研究が知られています。
将来を保証する数字ではありませんが、少なくとも「来年使うお金」を入れる場所ではないことは、はっきり言えます。
積立額と同じくらい、そのお金の使い道までの期間を先に決めておくことが大事なんです。
毎月の積立額をいくらにすれば老後にどのくらいになるのか、具体的な数字で確かめたい方は、新NISAつみたて&取り崩しシミュレーターで試算してみてください。
金額を決める前に一度触っておくと、積立の解像度が上がります。
この2つの基準から外れているなら、毎月の積立額を見直したほうがいい。
逆に、この2つを満たしているなら、周りからNISA貧乏と言われようが、あなたのペースで続ければいいんです。
パッシブ投資は率ではなく量。
淡々と積み上げることが大事です。
なお、NISA貧乏の定義は20代・30代の若者とされていますが、私の配信を聴いてくださっているのは40代・50代・60代の方が中心です。
むしろこの世代で気をつけたいのは逆のケース、つまり資産形成がまったくできていない状態です。
今の生活が楽しければそれでいいという考え方も一つの選択ですが、働けなくなったときのことは、ちゃんと考えておいてください。
これからのインフレに負けていく資産構成のままだと、いろいろなものが少しずつきつくなっていく可能性があります。
切り詰めすぎも問題、何もしないのも問題。
だからこそ、自分に合った積立額という発想が大事になるんです。
苦しいなら積立額を見直す|今日からの一歩
最後に、一番伝えたいことを言います。
積立が苦しくて、毎日の生活がただ不安なままなら、それは金額があなたの許容量を超えているサインです。
我慢比べではないので、積立額を下げてください。
そうしないと続きません。
続かない積立に、意味はありません。
私自身、2019年の老後2000万円問題をきっかけにお金の勉強を始め、両学長(リベラルアーツ大学)の考え方に出会って、固定費削減とインデックス投資だけで40歳セミリタイアまで来ました。
その経験から断言できるのは、資産形成は他人との競争ではないということです。
投資も人生も、正解はありません。あるのは、あなたにとっての最適解だけです。
私自身、半年に一度、妻に資産の報告会を開いています。
そこで見ているのは、他人との比較ではありません。
自分たちの資産全体がインフレに負けていないか、それだけです。
比べる基準を他人から自分に変えると、資産形成は静かに前へ進みます。
隣の人が毎月10万円積み立てていようが、あなたが1万円だろうが、どうでもいい。
あなた自身の生活が今も将来も楽しく豊かになる設計を、あなた自身で作ればいいんです。自分で設計できれば、専門家に払うお金も要りません。
今日の一歩はこれだけです。
ご自身の毎月の積立額を、「半値になっても耐えられるか」という目で1回だけ見直してみてください。
5秒で終わります。
耐えられるなら、そのまま続行。
苦しいなら、金額を下げる。
それだけで、NISA貧乏という言葉は本当にどうでもよくなりますよ。
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増やすちから(新NISA・インデックス投資)
※ぱぐおはリベシティ応援会員です。資産形成の原点は両学長(リベラルアーツ大学)の考え方から学びました。
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