社保加入サービスの規制強化が始まる|今すぐやめるべき理由と、本当に使える節税の話
社保加入サービスの規制強化が始まる|今すぐやめるべき理由と、本当に使える節税の話
■ 厚労省が動き出した――社保加入サービスに規制の波
2026年3月18日、日経新聞に気になる記事が載りました。
参考記事
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA188QH0Y6A310C2000000/
(出典:日本経済新聞)
タイトルは「国保逃れ是正へ基準通知」。
厚生労働省が、不当な保険料負担の圧縮に歯止めをかける動きに出たという内容です。
ズバリ言います。
現在も合法である社保加入サービスを使って社会保険料を削減しているフリーランス・個人事業主の方は、そろそろ手を引いた方がいいですよ。
■ 社保加入サービスって何?
フリーランスや個人事業主が稼ぎを増やすと、国民健康保険料がじわじわ上がっていきますよね。
年収が高くなるほど負担が大きくなる。
そこで出てきたのが「社保加入サービス」と呼ばれるスキームです。
一般社団法人が運営する法人の役員として名前を連ね、最低限の報酬をもらって労働し、健康保険や厚生年金に加入する。
それで国保より安い社会保険料に抑えつつ、会費という名目でサービス料を支払う、という仕組みです。
「違法じゃないの?」と思う方も多いでしょうが、今のところ直ちに違法というわけではありません。
ただし、モラル的にどうなのかはまた別の話。
■ なぜ今、規制されるのか
問題が大きくなったきっかけのひとつが、国会議員がこのスキームを大量に使っていたことが発覚したことです。
一般の方とは立場が違う。
「議員がやったらあかんでしょ、さすがに。」と個人的には思いますが・・・・
厚労省としては「これ以上の保険料逃れは許さない」という姿勢を明確に打ち出してきた。今は適法でも、今後は違法になる可能性もゼロではありません。
すでに利用している人は、今のうちに抜けておくのが賢明です。
■ ちなみに「マイクロ法人」は別の話
ここで混同されやすいのですが、自分で法人を作って役員報酬をもらいながら社保に加入する「マイクロ法人」の手法は、今回の規制とは別物です。
「マイクロ法人」と「法人」は違うものだと思っている人もいますが、マイクロ法人というのはただの通称であって、法人は法人です。
自分で会社を作り、ちゃんと事業を分けて決算をしている場合は、今回のターゲットとは全く関係ありません。
誰かのサービスを借りてやっているのと、自分で法人を作ってやっているのは、本質的に全然違う話です。
■ これは今に始まった話じゃない――ふるさと納税の例
今回の社保加入サービスの規制は、実は「節税の穴が塞がれていく」という、お金の世界の大原則を改めて教えてくれています。
分かりやすい例がふるさと納税です。
最初は1万円の寄付でお米20キロが届いたり、豚肉5キロが来たりするくらい、返礼品が豪華でした。
5〜7年前の話ですが、今では想像もつかないですよね。
総務省が「返礼品は寄付額の30%以内、諸経費込みで50%以内に抑えろ」と指導したにもかかわらず、多くの自治体がルールを守らなかった。
ついには総務省は、ポイント付与の禁止まで踏み込んできました。
ふるさと納税の流れをわかりやすく貼っておきます。
(出典:総務省の各種告示・通知および日本経済新聞の報道をもとに作成しています。)
制度として廃止はされていませんが、使い勝手はどんどん悪くなっている。それがふるさと納税の現実です。
こういう流れは、必ずどの節税スキームにも起きます。
■ 新NISAだって例外じゃない
「さすがに新NISAは大丈夫でしょ」と思っている方、少し立ち止まって考えてみてください。
たとえば1800万円の非課税枠が600万円に縮小される、なんてことが「絶対にない」とは言い切れません。
もともとNISAは一般NISAと積立NISAから始まって、制度改正を経て新NISAに変わっています。
今後また変わらないという保証はどこにもない。
こちらにNISA制度の変更を掲載しておきます。
(出典:金融庁NISA特設サイト・令和5年度税制改正大綱)
「国が年金財政を維持できないから、自分で運用してください」という文脈で作られた制度です。
いい面だけを見ていると、将来的に制度が縮小・変更されたときに慌てることになります。
だからこそ、「使えるうちに使い倒す」という姿勢が大事です。
月15万円以上を投資に回せる人はまだ余裕があるかもしれませんが、
そうでない人は今すぐ貯蓄保険や日々の固定費の支出を見直して、
生活が無理にならない程度(NISA貧乏)にNISAの枠を埋めることを最優先にしてください。
月5万円ずつ積み立てたとしても、1800万円の枠を埋めるには30年かかります。
早く元金を入れた人ほど、複利の恩恵を長く受けられます。
30年と37年では、年利5%の複利運用だと最終的な資産額に大きな差が出ます。
一つ前の記事を参考にしてください。
参考記事
■ iDeCoの退職控除縮小も同じ流れ
最近ではiDeCo(個人型確定拠出年金)の退職金控除の待機期間が、5年から10年に延びることも決まりました。
iDeCoは節税効果が高い制度ですが、受け取り時の控除が縮小されれば、メリットも削られていく。
こういった「使えると思っていた節税策がじわじわ封じられていく」という動きは、今後も続くと思ってください。
■ 「今使える制度を使い倒す」が正解
悲観的な話ばかりしましたが、結論はシンプルです。
今使える合法の制度は、使い倒す。
使えなくなったら次を探す。
それだけです。
貯蓄型保険、学資保険、個人年金保険――こういったものをいくつも掛け持ちしているなら、一度立ち止まって考えてみてください。
それを全部やめて新NISAに集中できるなら、そちらの方が長期的に見て大きなリターンが期待できます。
節税の手段は時代とともに変わります。
でも「合法の範囲内で、今使える制度を最大限に活用する」という姿勢は変わりません。
社保加入サービスはそろそろ手を引く。
貯蓄保険や固定費の見直しをして、無理しない程度で新NISAの枠を早く埋める。
シンプルにこれだけ意識するだけで、お金に困らない人生への道は着実に開けていきます。
今日も気をつけて行ってらっしゃい。
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