40歳でリタイアできた理由|本業+節約+コア投資でお金に困らない人生を実現
こんにちは、鼻つぶれぱぐ男です。
このブログでは、金融機関や周りの人が教えてくれない、身近で「へー」と思えるお金の話をお届けしています。
この記事は、私が40歳でリタイアを決意してから、退職、リタイア生活1年目、そして5年目の現在までを、1本にまとめた完全版です。
これまでバラバラの記事で書いてきた「リタイアした理由」「リタイアできた理由」「辞めるまでの経緯」「辞めた後のリアル」を、すべてここに集約しました。
長い記事ですが、目次から気になるところだけ読んでもらってもOKです。
この記事はこんな人に読んでほしいです。
①会社を辞めたいのに、なかなか一歩踏み出せない人
②セミリタイアやFIREに興味があるけど、実際どうなのか知りたい人
③リタイア後の生活が想像できない人
一人の平凡な元郵便局員が、40歳で会社を辞めて、5年経った今も穏やかに暮らしている。その全部を書きます。
リタイアを決意した3つの理由
まず、なぜ私が40歳でリタイアしたいと思ったのか。理由は3つあります。
理由1:両親が2人とも60代で亡くなったこと
結論から言うと、1つ目の理由は「私の両親が2人とも60代で亡くなったこと」です。
父は急性骨髄性白血病、母は肺癌でした。
現代は長寿の時代と言われます。でも、一番身近な両親が60代で亡くなった。この出来事が、私の人生観を大きく変えました。
38歳頃の私は、男性の平均寿命を考えれば「40歳は人生の折り返し地点」だと思っていました。
でも、両親と同じくらいの年齢で自分も亡くなるかもしれないと考えたとき、気づいたんです。
「あれ、折り返し地点じゃなくて、残り20〜30年?」
残された時間を、妻とどう過ごすか。どう生きるか。
37〜38歳頃から真剣に考え始め、自分で勉強していく中で「リタイア」という選択肢が浮かび上がってきました。
理由2:愛する妻に、自分の仕事を自慢できなくなったこと
2つ目の理由は、「愛する妻に、自分の仕事を胸を張って説明できなくなったこと」です。
私は金融業界で18年間働きました。最初の3年間は信用金庫、その後の15年間は郵便局です。
入社した頃は「自分が販売している商品は世の中の人のためになる」という信念で、一生懸命仕事に取り組んでいました。お客さまに喜んでもらうことが使命だと思っていました。
ただ、私はお金の勉強が好きでした。本を読み、金融や投資の知識を独学で深めていくうちに、あることに気づきます。
金融業界には、手数料の高い商品が数多く売られている構造がある、ということです。
勉強すればするほど、自分の扱っている商品の仕組みが見えてきました。当時は気づいていなかったことに、知識がついたことで気づいてしまったのです。
誤解のないように言っておくと、郵便局という機関が不要だとはまったく思いません。社会にとって非常に重要な役割を果たしています。働いている人たちも、お客さまのために一生懸命です。
これは個人の問題ではなく、業界の構造の話です。
ただ、私個人としては、構造に気づいた以上、「今の仕事は世の中の人のためになっている」と家族に胸を張って言えなくなっていました。
特に、愛する妻に自分の仕事を誇りを持って説明できない。この現実が、私にとって大きな転機になりました。
理由3:人生は一度きり、ストレスのない人生を
3つ目の理由は、シンプルです。「人生は一度きり。ストレスのない人生を送りたい」。
私の会社員人生がむちゃくちゃストレスフルだったわけではありません。でも、皆さんの中にも、仕事で体調を崩した経験のある方はいるんじゃないでしょうか。
私は、仕事は生きていくための「目的」ではなく、ただの「手段」だと考えています。
辞める前は、「自分がいなくなったら職場が回らなくなるんじゃないか」と心配したこともありました。
実際に辞めてみてどうだったか。
会社は普通に回っています。
はっきり言えば、いなければいないで回っていくのが会社です。だからこそ、自分を追い詰めて考える必要はないんです。
何も考えずに歳を重ねて、後になって「あんなことをしておけばよかった」と後悔する人生は避けたい。
両親の死で人生の有限性を知り、仕事への疑問が生まれ、そして「一度きりの人生」という結論に行き着いた。これが、私がリタイアを決意した3つの理由です。
40歳でリタイア「できた」5つの理由
「したい」と「できる」は別の話です。ここからは、なぜ実現できたのか。5つの理由をお話しします。
できた理由1:自分でお金の勉強をしたこと
最大の理由は、お金のことを自分で勉強したことです。
皆さんは、お金の相談を誰にしていますか?
身近な人や金融機関に相談する方が多いと思います。ここで、少し考えてみてほしいんです。
①身近な人に相談する場合 → その方は本当にお金のプロでしょうか?
②金融機関に相談する場合 → その人は本当にあなたのためを思って相談に乗っているでしょうか?
例えば、リタイアについて相談するとして、その相手は実際にリタイアできる金融資産を達成しているでしょうか。多くの場合、そうではありません。
また、金融機関には自社の商品を勧めるバイアスがかかる構造があります。私は中の人間だったので、これは断言できます。
お金の勉強は、高額な講座に参加する必要はありません。私のおすすめは本です。
リタイアに関する本を10冊読んでも、1冊1,500〜2,000円として2万円程度。この投資が、私のリタイアの土台になりました。
お金の事情は人それぞれです。必要な生活費も、目標額も違う。だからこそ、自分で学ぶことが、自分自身を見つめ直すことにつながります。
できた理由2:固定費と税金を賢く削減したこと
2つ目は、固定費と税金の削減です。
固定費とは、住居費、携帯電話代、民間保険料、車などです。
ここで強調したいのは「無理のない削減」の重要性です。続かない削減は意味がありません。
私たち夫婦の実例を挙げます。
①車の処分:リタイア後、車に乗る機会が激減したので手放しました。税金・駐車場・ガソリン・整備で年間約50万円かかっていた出費がなくなり、今はカーシェアを利用しています。
②携帯電話代:妻は大手キャリアを希望したのでそのまま。ただしプランは最安に変更。無理な削減はストレスの元なので避けています。
③民間保険の見直し:以前加入していた民間保険はほぼすべて解約しました。健康保険(公的保険)で十分だと判断し、月々約6万円の削減になりました。健康保険は最強の保険です。
④税金対策:ふるさと納税やiDeCoなど、合法的な節税方法を活用しています。
逆に、住まいは駅近で便利な賃貸を選び、家賃は少し高めです。車を持たない生活が成立するのは駅近だからで、生活の質を考えれば納得の出費です。
削るところは削る、使うところは使う。このメリハリが続けるコツです。
できた理由3:貯蓄額よりも貯蓄率にこだわったこと
3つ目は、貯蓄「額」ではなく貯蓄「率」で考えたことです。
多くの人は「毎月5万円貯金しよう」と額で考えます。でも、これだと収入が増えても貯蓄額が変わらず、余ったお金は生活水準の向上に消えがちです。
率で考えるとどうなるか。例えば収入の25%を貯蓄すると決めた場合、
・給料20万円なら5万円
・給料50万円なら12.5万円
収入の増加に比例して、貯蓄も自然と増えていきます。
私の場合、最大で収入の40%を貯蓄していました。40代でのリタイアを目指すなら40〜50%を目標にする方も多いですが、これはあくまで参考値です。自分の状況に合った率を見つけて、それを維持することが大事です。
収入が減ったときも、率を下げれば柔軟に調整できます。額より率。これが資産形成の効率を大きく変えました。
できた理由4:人生の出口戦略をしっかり考えたこと
4つ目は、出口戦略です。
多くの人が「とりあえず」で貯金や投資を始めます。結婚資金、老後資金……大まかな目標はあっても、貯めたお金を具体的にどう使っていくかまで考えている人は少ないんじゃないでしょうか。
出口戦略とは、貯めたお金をどう使っていくかを具体的に計画することです。
私も最初は「リタイアには1億円必要なのかな、2億円かな」という漠然とした考えしかありませんでした。
でも、実際に自分の生活を見直して必要経費を計算してみると、1億円も必要ないことがわかったんです。
リタイアに必要な金額は、生活水準によって人それぞれです。周りの意見や世間の「FIREには◯億円」みたいな話に惑わされず、自分の生活スタイルで計算することが重要です。
出口戦略を立てるメリットは4つ。
①必要資金の明確化:漠然とした目標が具体的な数字になる
②不安の軽減:計画があると将来への不安が減る
③効率的な資産運用:必要以上に貯め込まなくてよくなる
④生活の見直し:計算の過程で現在の支出を見直すきっかけになる
使うときも、貯めるときと同じく「率」で考えます。資産の何%を毎年使うか。額ではなく率で考えることで、柔軟な資金管理ができます。
関連記事:【投資の出口戦略が最重要】資産をどう使うかの現実的な考え方
できた理由5:家族を味方につけたこと
最後の理由は、家族です。
「家族は元々味方じゃないの?」と思うかもしれません。でも、家族は近い存在だからこそ、不安定を嫌います。投資やリタイアといった「普通じゃない」選択は、説明を怠ると家族を不安にさせます。
私の妻は、投資に詳しくありません。では、どうやって理解を得たのか。私が普段から実践していたことは3つです。
①家庭内での役割分担:家のお金の管理はすべて私が担当。ギャンブルはしない。家事(ゴミ出し、掃除、洗濯など)は積極的にやる。
②信頼関係の構築:妻への愛情を大切に。快適な生活のために努力する姿勢を見せる。
③透明性の確保:半年に1回、妻への資産報告会を実施。
この積み重ねで、妻は「この人ならお金の管理を任せて大丈夫」と信頼してくれるようになりました。
実際、退職の意向を妻に伝えた日の会話はこうでした。
私「最近仕事が辛くて、以前から言っていた時期よりも少し早いけど退職したいけどいいかな?」
妻「うん。いいよ」
即答でした。「早いんじゃない?」と言われると思っていたので、拍子抜けしたのを覚えています。
この即答は、その場の優しさではなく、それまでの信頼の積み重ねの結果だったと思っています。家族の理解は、リタイアを目指す上で最強の味方です。
退職を決めてから、辞めるまで
決意してから実際に辞めるまでの話です。正直、ここが一番ソワソワしました。
「収入ゼロ」でも辞めると決めた
退職を決意した時点で、副業の収入はゼロでした。
それでも決意できたのは、ここまで書いた5つの「できた理由」が揃っていたからです。資産があり、生活費が計算できていて、家族が味方だった。
決意の決め手になったのは、自分がいつも部下に言っていた言葉でした。
「仕事は選べても、体は選べない。自分を大切にしないといけない」
体を壊してしまっては、次の一歩を踏み出すタイミングすら失われます。会社は死ぬまで面倒を見てくれるわけではなく、労働の対価を支払っているだけ。だったら、体を壊す前に辞めよう、と。
決意した瞬間、気持ちがふっと楽になったのを覚えています。
会社では「最高の状態」だった。だから辞めた
退職の意向を伝えると、上司から何度も引き留めの話し合いがありました。直属の上司だけでなく、役員クラスとの面談まで。
ありがたいことに、会社での評価は高かったようです。役職にも就いていて、残業代も役職手当も出ていました。
「今が一番いい状態なのに、辞めるのは勿体なくない?」
何度も言われました。普通はそう思いますよね。
でも、私の会社は昇進すると仕事量と責任が増えていく構造でした。次に昇進すれば経営側に回り、土日祝日がなくなる可能性が高い。残業代の代わりに付く管理職手当は、どう見ても見合っていない。
つまり、「今が最高」ということは、「ここから先は下りか、つらい上りしかない」ということです。
健康で、正常な判断ができて、年齢的にも次の挑戦ができる。最高の状態だからこそ、最高のタイミングで辞める。私はそう判断しました。
本当に嫌になってボロボロになってから辞めるのでは、次の人生へのエネルギーが残りません。
リタイア1年目のリアル
2022年3月末、18年間の会社員生活が終わりました。ここからは、辞めた後の話です。
1年経った率直な感想:「凄く良い。体も精神も」
リタイアして1年のメリット・デメリットを正直に書きます。
メリット
①規則正しい生活が送れるようになった:毎日同じ時間に起きて、食べて、運動して、寝る。働いていた頃は休憩の順番で食事時間もバラバラでした。
②時間の調整を自分で決められる:リタイアしたら暇かと思いきや、意外に忙しい(笑)。ただ、前は仕事の合間に詰め込んでいたことを、今は好きな時に効率よくできます。
③体調が良い:三日坊主の私でも運動が続いています。ストレスがないおかげか、調子がいいです。
④無駄遣いが減った:仕事帰りのコンビニ寄り道がなくなりました。
デメリット
①収入の不安:仕事をしていないので、多少の不安はあります。ただ、考え方を「増やす」から「減らさない」に切り替えました。あまりに資産が減るようなら、働けばいい。
②人との関わりが減る:仕事を辞めれば人付き合いも減ります。ただ、好きではない人との関わりもなくなったので、私にはメリットかもしれません(笑)。
③ダラダラしてしまう:時間が自由なので。まあ、これも含めて「ゆっくり」です。
④周りから色々言われる:親戚から「贅沢だ」と言われました(笑)。自分のお金で資産形成してリタイアしたので贅沢ではないんですが、ないものねだりが人間です。
1年目の資産は「減らなかった」。むしろ増えた
リタイア前、一番の不安は「収入がないこと」でした。
①仕事しないと収入がないから、お金大丈夫かな?
②もっと資産を増やしてから辞めた方がよかったかな?
1年経って、半年ごとの資産の洗い出しをした結果。
資産は減らずに、むしろ増えていました。自分でもびっくりです。
理由を振り返ると、
①固定費(車や保険)を削減して、生活費があまりかからない
②インデックス投資で資産が増えている
③借金(住宅ローンなど)がない
夫婦二人とも働いていません。それでも、我慢せず、10日間の九州旅行にも行って、何とかやれています。
リタイア生活を考えている人は、まずこの3つをチェックしてみてください。
①自分の生活費がいくらか計算する
②無駄な支出・節約できる支出がないかチェックする
③資産額がいくらあるかチェックする
自分の現状を知ることが、すべての出発点です。
世間の反応と、税金の現実
早期リタイアは、まだまだ理解されない
リタイア後、友人から飲みの誘いがありました。その時の会話です。
友人「ぱぐおはリタイアしたから、どうせ暇してるんだろう?平日の方がいいなぁ。仕事してないんだから、予約とっといてくれよ」
正直、少しイラッとしました(笑)。
「リタイア=仕事をしない、暇」というイメージが世間にはまだまだ強いです。
でも、人の考え方を変えるのは難しい。だから友人に訂正しようとは思いません。
実際は、暇ではないです。好きな時に配信ができて、記事が書けて、運動ができて、読書ができて、家族と一緒に行動できる。
リタイアとは、働かなくなることではなく、自分の時間の使い方の選択肢が増えることです。
「社会に貢献していない」? いえ、税金は納めています
「会社員じゃないなら、税金を納めてないんじゃないか?」
そう思われがちですが、結論、結構納めています。
私はリタイア後、株式を売却して生活費に充てています。株式を売却して利益が出ると、源泉分離課税という仕組みで、利益に対して所得税と住民税が自動的に引かれます。
例えば、元本300万円の株式が400万円になって売却した場合、利益100万円に対して約2割の税金がかかります。利益200万円なら、その倍です。
給与収入には累進課税がありますが、株式投資の売却でも、まとまった額を動かせばしっかり税金を納めることになります。
※税率は制度変更の可能性があります。正確な現行税率は国税庁のサイトでご確認ください。
だからこそ、節税の知識が重要になります。NISAを活用すれば売却益が非課税になりますし、ふるさと納税やiDeCoなど、合法的に税負担を抑える方法はたくさんあります。
私が小金持ちになってセミリタイアできたのは、自分の税金を把握し、節税に取り組めたからだと思っています。
関連記事:新NISAとインデックス投資~お金を守る最適な選択~
関連記事:確定申告は”節税の権利”|お金に困らない人の行動習慣
早期リタイアが向いていない人
ここまで読んで「自分もリタイアしたい」と思った方へ。あえて水を差します。
早期リタイアは、必ずしも正解ではありません。ブームに流されて後悔する人を、私は見たくありません。私が思う「向いていない人」は3タイプです。
①資産がない人
当たり前ですが、一番大事です。
ここで言う資産とは、現金、株式、不動産などです。注意してほしいのは、マイホーム=資産とは限らないこと。住宅ローンは借金です。今の家を売却してローンを完済し、プラスでお金が戻ってくるなら資産。そうでなければ負債です。
どれぐらい必要かは生活費次第ですが、私の感覚では「生活費2〜3年分」というレベルの話ではありません。退職後の収入計画にもよりますが、生活費15〜20年分ぐらいをイメージした方がいいと思っています(あくまで私個人の見解です)。
②色んなことに挑戦(計画)するつもりがない人
「仕事が嫌で仕方ない。辞めて楽になりたい」
この理由だけなら、リタイアではなく転職をおすすめします。我慢して今の仕事を続ける理由はありませんが、辞めた後に何をするかがない状態は危険です。
私の場合、「ブログなどでの情報発信で、お金に困らない人を一人でも増やす」という計画がありました。働くこと自体は嫌いじゃない。納得できない仕事をしたくないだけ。この違いは大きいです。
③自己管理ができない人
リタイアすると、毎日が自由です。これは諸刃の剣です。
毎日規則正しく生活するのが難しい人、たばこ・お酒・ギャンブルが好きな人は要注意。朝から晩まで好きなだけ嗜好できる環境は、自己管理ができないと生活も資産も崩壊させます。
5年目の今、振り返って
2026年。リタイアから4年が経ち、5年目に入りました。
結論から言うと、生活は変わらず穏やかです。資産も、取り崩しながら生活していますが、想定の範囲内で推移しています。
当時と変わったこともあります。
投資は、当時はつみたてNISAやiDeCoで積み立てていましたが、現在は新NISA制度に変わり、私のコア資産は全世界株式(オールカントリー)のインデックスファンドです。考え方の核は当時から同じで、「低コストのインデックスファンドを長期で持つ」。これだけです。
発信も続いています。ブログ、Podcast(音声配信)、すべて無料です。料金をいただくことは考えていません。一人でも多くの人がお金に困らない人生を送れるように、というブログ開設時の思いは、5年経った今も変わりません。
40歳でリタイアした平凡な元郵便局員の記録が、あなたの人生の選択肢を一つ増やすきっかけになれば嬉しいです。
人生は一度きりです。
♪一歩♪一歩♪コツコツが大事♪
それではまた♪

