ゴールドvsS&P500、どっちが得だったのか?2004年から21年間のリターンを徹底比較【資産形成・分散投資】

「金(ゴールド)なんて株式に勝てるわけない」と思っていませんか?

実は、条件をきちんと揃えて比べてみると、話はまったく変わってきます。

今日はそのあたりを正直に話していきます。

moomoo証券

最初に大事な前置き

今回はゴールドを買えとか、S&P500を今すぐ買えという話ではありません。

投資は必ず自己責任で、ご自身の頭で判断してください。

コア投資の基本スタンスは変わりません。

オールカントリーをコツコツ積み立てて、仕事を頑張りながら現金とのバランスを保つ。

この軸はブレません。

ゴールドはどちらかというとサテライト、あるいはある程度資産が積み上がってきた方が「守り」を意識するフェーズで検討するものです。

私自身はコアとしても20年以上の長期でゴールドを保有していますし、サテライトの5〜10年スパンでも持っています。

短期の価格変動はまったく気にしていません。

「ゴールドは長期で株式に負ける」は本当か?

ジェレミー・シーゲル氏が発表した有名なグラフがあります。

(出典:シーゲル著『株式投資の未来』をもとにイメージ作成)

超長期で見ると株式のリターンが圧倒的で、ゴールドはほとんど伸びていないように見える図です。

あれを見て「やっぱりゴールドはダメだ」と思っている方もいるかもしれません。

でも少し待ってください。あのグラフには問題があると私は思っています。

金本位制が廃止されるまで、ゴールドの価格は固定されていました。

個人や機関投資家が自由にゴールドを売買できる環境ではなかったわけです。

そんな時代のデータを混ぜて「ゴールドは負けた」と言うのは、少しフェアじゃないと思います。

GLD登場(2004年)を基準に比べると話が変わる

私が一つの基準にしているのは、2004年11月にアメリカで上場したゴールドETFの「GLD(SPDR ゴールド・シェア)」の登場です。これによって個人投資家も機関投資家も、株式と同じ感覚でゴールドを売買できるようになりました。

暗号資産だって、ビットコインETFがアメリカで解禁されてから市場の構造が大きく変わりましたよね。

「誰でも買える状態になってから」比べるのが、フェアな比較だと思っています。

ではGLD登場の2004年11月から2026年3月までの約21年間で比べると、どうなるのか。AI(Gemini)に検証してもらったデータをもとにお伝えします(多少の誤差はご容赦ください)。

(出典:Geminiによる検証データをもとに作成。多少の誤差はご容赦ください。為替影響を含まない米ドルベース。)

  • S&P500(配当込み):年率約11.2% 累積リターン約880%
  • GLD(ゴールドETF):年率約11.8% 累積リターン約980%

つまり21年間でゴールドがS&P500をわずかにアウトパフォームした、という結果です。「え、そうなの?」と思った方、正直に驚いてください。

私も改めて確認して興味深いと思いました。

時代ごとの背景を整理する

もちろん単純にゴールドが強いというわけではなく、時期によってまったく動きが違います。

2004〜2011年:ゴールドが圧倒的に強かった時代
リーマンショック(2008年)、ユーロ圏の財政危機など、株式が大きく沈んだ局面でした。この期間にゴールドは4倍近く上昇しています。

株式の下落をゴールドが緩和した典型的な例です。

2012〜2018年:株式の独壇場
米国経済の回復とGAFAを中心としたハイテク株の台頭。

ドル高局面が続き、利息のつかないゴールドは長期にわたって低迷しました。

2019〜2026年:両方が強かった時代
コロナショック後の世界的なインフレ、各国中央銀行のゴールド買い増しなどが重なり、株式もゴールドも高値をつけました。

50:50で持つのが最もドローダウンを抑えた

では、S&P500とゴールドをどの割合で組み合わせると一番良かったのか。

Geminiに検証してもらった結果、この21年間で最もパフォーマンスが良かったのは「50:50」の組み合わせでした。

それぞれ単独で持った場合の最大下落率(ドローダウン)を見ると、

  • S&P500単独:最大ドローダウン約▲50%
  • ゴールド単独:最大ドローダウン約▲45%
  • 50:50で保有:最大ドローダウン約▲22%に抑制

どちらも単独で持つと、半分近く資産が減る局面があったということです。

でも両方をバランスよく組み合わせることで、下落幅をほぼ半分に抑えることができた。

これは「守りの資産配分」としてかなり有効な数字だと思っています。

新NISAにゴールドは向いているのか?

「じゃあ新NISAの枠でゴールドを積み立てたらどう?」という疑問が出てくるかもしれません。

私の考えでは、新NISAの枠は株式(オールカントリーやS&P500)で使いきるのが基本です。

理由は配当の再投資、つまり複利の力を非課税でできることにあります。

株式の投資信託は配当が自動的に再投資される構造になっているので、雪だるまのように資産が増えていきます。

ウォーレン・バフェットが60歳以降に資産を爆発的に増やしたのも、まさにこの複利の力です。

ゴールドには配当がありません。

ただ、「現金の代わりにゴールドを一部持つ」という発想は否定しません。

精神的に耐えられるなら選択肢の一つだと思います。

大事なのは、自分のリスク許容度に合わせて判断することです。

長期でドル安局面が続くなら?

私が長期でゴールドを保有している理由の一つは、今後の為替環境への見立てです。

ゴールドはドル高局面では売られやすく、ドル安局面では資金が流入しやすい資産です。

ドル安局面では、アメリカから資金が流出し、債券利回りが下がる局面では、利息のつかないゴールドに資金が向かいやすくなります。

短期的には紛争リスクなど様々な要因でドルが買われることもありますが、5〜10年の長いスパンで見れば、ドル安局面が増えていくのではないかと私は考えています。

だからといって「今すぐゴールドを買え」という話ではありません。

あくまで自分のポートフォリオのリバランスのために組み込んでいる、というスタンスです。

まとめ

今日のポイントを整理します。

  • ゴールドをETFで一般投資家が自由に買えるようになったのは2004年から。それ以前のデータで比べるのはフェアではない。
  • 2004年〜2026年の21年間で比較すると、ゴールドはS&P500をわずかにアウトパフォームしている。
  • S&P500とゴールドを50:50で保有することで、最大ドローダウンを約▲22%に抑制できた。
  • 新NISAの枠は株式優先が基本。ゴールドはある程度資産が積み上がった「守り」フェーズで検討するもの。
  • 投資は自己責任。ご自身のリスク許容度に合わせて判断してください。

お金に困らない人生のために、今日の内容が少しでも参考になれば嬉しいです。

気をつけていってらっしゃい。

#ゴールド投資 #SP500 #金ETF #GLD #インデックス投資 #資産形成 #分散投資 #新NISA #ポートフォリオ #ドローダウン #リスク管理 #長期投資 #インフレヘッジ #資産防衛 #オールカントリー #経済的自立 #FIRE #お金の勉強

SBI証券 iDeCo