
外貨建てMMFの基礎と注意点|待機資金の置き場所として使える?為替リスクは?
ごあいさつとこの配信の目的
おはようございます。鼻つぶれぱぐ男です。
このブログでは、金融機関や周囲の人が教えてくれない「へー」と思えるお金の話を、40歳でリタイアした私が日々発信しています。
一人でも多くの方が「お金に困らない人生」を実現できるよう、日々の配信を続けています。
今日は、読者の方からいただいたご質問にお答えする形で、「外貨建てMMF」について解説していきます。
質問:「外貨建てMMF、使っていますか?」
質問ありがとうございます。
結論から言うと、私は外貨建てMMFを使っています。
普段はフルインベスト状態ですが、情勢が悪化したときの待機資金や、ドル資産をそのまま眠らせたくない場合に、外貨建てMMFで運用しています。
外貨建てMMFとは何か?基本の理解
外貨建てMMF(マネー・マーケット・ファンド)は、外貨建ての投資信託です。
具体的には、米国の短期国債や社債など、安全性の高い債券に投資され、毎月の分配金は再投資されていきます。
つまり「外貨預金に似た投資信託」と考えると分かりやすいです。
銀行の外貨預金と違い、信託報酬はあるものの、ネット証券であれば、為替手数料は比較的安く、運用効率も高い傾向があります。
外貨建てMMFと外貨預金の違い
比較項目 | 外貨建てMMF | 外貨預金 |
---|---|---|
商品区分 | 投資信託 | 預金商品 |
利回り | 約4%(ドル建て) | 約1%未満 |
元本保証 | なし | なし |
手数料 | 信託報酬あり(0.7~1%)+為替手数料(ネット証券なら安い可能性) | 為替手数料あり(高い可能性) |
流動性 | 1日1回換金可 | 比較的柔軟 |
税制 | 特定口座対応、損益通算可 | 雑所得、通算不可 |
外貨預金は為替手数料が高く、銀行の利益が大きいため、私は基本的におすすめしていません。
2025年現在は、米国の債券金利が高いため、外貨建てMMFの利回りも高いですが、低い時期もあります。
外貨建てMMFの使いどころ
外貨建てMMFは「長期保有目的」ではなく、「短期のドル資金の待機場所」として活用するのが基本です。
株式や債券など、ドル建ての商品を買う前の一時的な置き場所として最適です。
たとえば、以下のような用途に向いています。
- 株価が不安定なときにドル資産を一時避難させる
- 今後ドルで商品を買う予定がある場合の待機資金
- 円安傾向が続きそうなときの短期的なヘッジ
為替リスクに注意を
「ドルからドルなら為替は関係ないですよね?」というご質問もありましたが、日本在住者にとっては重要なポイントがあります。
例として、1ドル100円のときに1万ドル(約100万円)をMMFにしたとします。
売却時に1ドル110円になっていれば、円換算で110万円になり、10万円の為替差益が発生します。
これは課税対象となり、20.315%の税金がかかります。
逆に、円高で1ドル90円になれば、90万円に減り、為替差損が生じます。
つまり、ドルでの価値は変わらなくても、日本円での価値は変動します。
この為替リスクは、ドル圏で生活していない私たちにとっては避けられないものです。
外貨建てMMFの商品選びについて
SBI証券や楽天証券では複数の外貨建てMMFが選べますが、長期で保有しないのであれば、正直どれでも大きな差はありません。
私が保有しているのは「SBI岡三USドルMMF」です。
これは信託報酬が約0.65%と比較的安く、設定日も2024年12月3日と新しい商品です。
楽天証券でも似たような商品がありますが、「一部のMMFであれば即時米国株買い付けに使える設定」ができる点では楽天にメリットがあります。
注意点とまとめ
外貨建てMMFを利用する際の注意点をまとめます。
- 短期保有向き:長期の資産形成には不向きです。
- 為替リスクあり:評価損益に影響します。課税もされます。
- 毎日分配・再投資型:1ヶ月単位で複利効果があります。
- 信託報酬あり:利回りが高い分、手数料も考慮する必要あり。
- 特定口座で損益通算可能:他の株式投資と税制面で連携可能。
資産の一部をドルで持ちたい方や、ドルでの投資を考えている方にとっては、便利な「一時避難所」になる商品です。
ただし、過度な期待や長期保有は避けた方が無難です。
最後に
質問をくださった方、ありがとうございました。
このように具体的な質問をいただけると、多くの方にとって役立つ情報として発信することができます。
スタンドFMのレター機能などで、今後もご質問をお待ちしています。
それでは今日も一日、気をつけていってらっしゃいませ。