
不動産クラウドファンディング投資の落とし穴と注意点
こんにちは。鼻つぶれぱぐ男です。
このブログでは、金融機関や周りの人が教えてくれない「えっ、そうなんだ」と思えるお金の話を、40歳でリタイアした私がお届けしています。
今回は、最近報道が増えている「不動産クラウドファンディング投資のリスク」について、注意喚起も含めて解説していきます。
報道で取り上げられた「みんなで大家さん」の問題
参考資料
https://www.mbs.jp/news/feature/scoop/article/2025/09/108267.shtml
(出典:MBS NEWS 25/09/24 14:00)
MBSの報道をはじめ、ニュースで取り上げられる機会が増えているのが「みんなで大家さん」という不動産クラウドファンディングです。
老後資金を投じた人も多く、工事の遅れや分配金の停止が問題になっています。
特に注目されたのは、成田空港近くの「ゲートウェイ成田」という大規模開発プロジェクトです。
出資者は「年間7%の分配金」を期待して資金を投じましたが、分配が止まり、訴訟に発展するケースも出ています。
不動産クラウドファンディングの仕組み
不動産クラウドファンディングは、投資家から小口で資金を集め、不動産の開発や運営に充てる仕組みです。
完成済みの不動産に投資するならまだしも、今回のように「完成前のプロジェクト」に資金を入れるのは非常にリスクが高いです。
本来であれば、賃料収入や入居率など確定的な要素に基づいて収益が出ます。
しかし、未完成の物件では「そもそも完成するのか」「予定通り入居者やテナントが集まるのか」すら不透明です。
リスクを負うわりに、利回り7%程度では見合わないとも言えます。
投資で大切なのは「回収できるかどうか」
投資の基本は「資金を回収できるかどうか」です。
1,000億円を投資して1,000億円戻ってきても、それは利益ではなく単なるプラマイゼロです。
資産を寝かせて時間が過ぎるだけでは意味がありません。
その点、不動産クラウドファンディングのように「成功するか不明な事業」に資金を投じるのは極めてリスキーです。
安定した投資を望むのであれば、既存の不動産を対象としたリート(不動産投資信託)を検討したほうが堅実です。
不動産リートの魅力
不動産リートは、すでに存在するオフィスビルや商業施設、住宅などの不動産をまとめて投資対象にしています。
投資家は分配金を受け取りつつ、場合によっては価格上昇によるキャピタルゲインも期待できます。
仮に一部の不動産が不調でも、他の物件でカバーできるため、リスク分散が効いています。利回りはおおむね4~5%程度ですが、安定性を考えれば十分魅力的です。
詐欺や怪しい投資話に注意
不動産クラウドファンディングそのものがすべて悪いわけではありませんが、「未完成のプロジェクト」「根拠の乏しい高利回り」は特に警戒が必要です。
また、詐欺被害に遭った場合、残念ながら全額が戻ることはほとんどありません。
さらに「被害回復を支援する」と称して弁護士費用や着手金を請求するケースもあるため、二重被害に遭うリスクすらあります。
まとめ:確実性を優先した投資を
今回取り上げた「みんなで大家さん」の問題は、投資の基本を見直す良い機会だと思います。
- 未完成プロジェクトへの投資は極めてリスクが高い
- 利回り7%に惑わされず、冷静に回収可能性を考える
- 分散効果のある不動産リートやETFを利用するのが堅実
- 詐欺や怪しい投資話には近づかない
お金に困らない人生を送るためには、確実性を優先することが大切です。
派手な宣伝や有名人の後押しに惑わされず、本質を見極める目を養いましょう。
今日も気をつけて、いってらっしゃい。