
相続でもめないために必要な準備とは?~親の思い・きょうだいとの関係・お金に困らない人生を守るコツ~
はじめに
こんにちは、鼻つぶれぱぐ男です。
私は40歳でリタイアして、今は金融機関が教えてくれない「身近なお金の話」を日々発信しています。
今回は、スタンドFMのリスナーさんから寄せられた相続に関するご質問について、私自身の経験をもとにお答えしたいと思います。
ご質問内容の概要
今回のご質問者さんは現在55歳。
奥様と2人暮らしで、お子さんはいらっしゃいません。
奥様は一人っ子で、ご両親は高齢。
相続を見据えて、次のような悩みを抱えておられました。
- 姉から「相続時に1000万円キャッシュでほしい」と言われた
- ご両親は年金生活で、現金は少なく、築50年の家と土地があるのみ
- 将来、相続や親孝行をどうすべきか不安
私の相続経験と「準備」の重要性
私自身、これまでに祖母・父・母と、3回の相続を経験しました。
全て相続人代表の立場で動きましたが、共通していたのは「事前準備の大切さ」です。
実際に相続税を支払ったのは1回だけでした。
多くの家庭では相続税がかかるケースは限られていますが、それでも“揉め事”は避けられないのが現実です。
特に「二次相続」(両親とも亡くなった後の相続)は要注意です。
自分たちのお金ではない「あぶく銭」になるからこそ、かえって感情がぶつかることが多いのです。
揉めないためには「本人の意思確認」が最優先
私が何より大事だと感じるのは、親本人の口からどうしたいのかを聞くことです。
私は母に、5年間言い続けてようやく最期の1週間前に意思を示してもらえました。
家や財産は誰にどう譲りたいのか。
気まずくても、しつこいくらい聞くことが、結局一番の親孝行になることもあります。
そして、本人の意思が確認できれば、残された家族がもめる事は減ると思います。
私の場合:姉に多く譲った理由
最終的に、母の遺産の3分の2は姉に渡りました。
私は3分の1で納得しました。
理由は、姉の家庭や子供の将来が心配だったことと、自分は自分で資産形成ができていたからです。
「ギバー(与える人)」になることで、姉との関係も円満に保てました。
何より大事なのは、お金で揉めるより、きょうだい関係を守ることだと感じました。
勿論、元々姉とはもめている事はなかったですし、私自身、母の口から「姉に全部譲りたい」と言われてもいいと思っていました。
妻の実家の相続にどう関わるか?
今回のご質問者さんのように、「妻の実家がどうなるのか」という悩みもあると思います。
ここで大切なのは、「配偶者として口を出しすぎないこと」です。
本人から「助けてほしい」と言われたら全力でサポートする。
でも、言われていないなら、黙って見守るのも優しさです。
郵便局勤務時代にも見たパターンで、**揉める原因に“配偶者の介入”**もありました。
家を建てること=お金に困らない人生の逆行?
「古い家を壊して平屋を建てたら喜びますか?」というご質問もありましたが、建てることが「幸せ」なら否定しません。
ただし、経済的には明らかに後退します。
特に新築で建てる場合はローンを組むことになり、お金に困らない人生からは確実に遠のきます。
これは冷静に判断する必要があります。
親孝行ってどうすればいい?
「仕事と生活でいっぱいで、親孝行ができていない」とのことでしたが、親孝行にお金は不要です。
たとえば、毎日の電話や「ありがとう」と伝えることだけでも、親は喜んでくれるはずです。
私も、特別なことはしていません。
休みを使って一緒に旅行したり、うなぎを食べに行ったり、日常の中で少しずつ積み重ねてきました。
大事なのは「思ってることを形にする」ことだと思います。
専門家の力も借りましょう
相続に関しては、税理士や弁護士のサポートを早めに受けることをおすすめします。
相続の前からでもいいと思います。
特に「小規模宅地の特例」など、細かい制度は専門家でないと分かりにくいです。
親の意思を確認したうえで、「じゃあ税理士さんに相談しようか」と提案するのも親孝行の一つかもしれません。
まとめ:相続でもっとも大事なのは「親の意思」と「自分の覚悟」
今回の質問に対する結論としては、以下の3点に集約されます。
- 親の本音を聞くことが、何よりの準備
- お金より、きょうだい関係を大事にする
- 親孝行はお金より「心」が大事
お金に困らない人生を送るためには、経済合理性だけでなく、人間関係の整理と、感情のコントロールも重要な要素です。
ぜひ、できることから一歩ずつ進めてみてくださいね。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。
お金と心の整理で、未来を少しずつ軽くしていきましょう。